2012年12月30日日曜日

1年の終わり

我らが水島道場も昨日で1年の稽古納め。この1年、夏の地区講習会などの大きなイベントもあり之までよりも密度の濃い1年だったと思います。

個人的なことで言えば去年習った神道流剣術がなんとか形になったかな、と言うところが進歩でしょうか。あと木刀の素振りに熱を入れるようになりました。

新年の稽古は4日からとのこと。

今年よりも来年、来年よりも再来年はさらに進歩しているように稽古に励みたいと思います。
実際の所、今年5段に上がった某氏を見ていると「自分が4段で良いんだろうか…」としみじみ身につまされるところがありますので、せめて段位に恥じないものを身につけたいですね。

朝日の中の稽古風景。来年も怪我無く元気よく稽古をいたしましょう。

2012年12月22日土曜日

稽古と休みとごちそうと

「いま、あなたの杖がマツゲをかすめたね。」
6本目・物見の杖を評して先達の曰わく。

全くああしようとかこうしようとか考えることもなく、むしろ手抜きかと思う中で出た一打。
「気が抜けていて危うかった」とみるか、「ギリギリを見切っている」とみるか。

杖道は木刀と杖とで行う型稽古。型とはいえ、まかり間違えば大怪我にもつながります。
不意の一撃を躱せるかどうか、このあたりがただ順序の通りに動くのか、真剣勝負のつもりで型を遣うのかの違いとなって現れる。そんな気がします。


さて、稽古が済んだら今度は家の仕事。
クリスマスが近いと言うことで今日の晩ご飯はだいぶ気合いを入れてみましたよ。明日明後日は友人(男)を訪ねて東下りの予定なので先取りです。


ちょっと彩りが暗めですが、まあこれくらい出来れば上々でしょう。
ちなみにメニューはローストチキン、ボンベイ風ローストポテト、ミネストローネっぽいトマトスープ。どこら辺がボンベイ風かというと、スパイスたっぷりなところらしいですね。

ちなみにワタクシ、扶養して下さる方を随時受け付けております。家事一切は引き受けますので。

2012年12月19日水曜日

有名人の今昔

スティーブン・セガールという役者さんがいらっしゃいますね。

あの人の映画、わりと好きなんです。アクションが派手で。時代劇とか特撮ヒーローのようなお約束のおもしろさ。

彼は若い頃日本で暮らしながら合気道、剣道、柔道、空手と様々な武道を学んでいました。

若かりし頃の合気道のパフォーマンスの様子がこれ。TV用にちょっと派手目にしてあるんでしょうか。


この体捌き、急も緩やかもまさに流れる水のよう。とくに包丁を捌くシーンは圧巻。なんとなく後杖の型を思い出しました。


ところが最近知ってしまった彼の様子はこれ。
言い逃れようもないメタボ。
なんといいますかこう、同窓会で久しぶりに会ったクラスのヒーロー/マドンナがすっかり変わってたときの衝撃ってこんななのかな、というそんな気分。この体でどのくらいの動きができるものなんでしょう・・・。

2012年12月13日木曜日

段位の重み

誰しも続けていくうちに「もっとうまくなりたい」と思うものですが、ともすれば「もっと上の段位が欲しい」となります。

ところで、前に職場の人に聞かれました。

「岡山で一番上の人って、どれくらい凄いの?」
「7段ですから、最高位の8段の1コ下ですね。」
「それってどれくらいなのかがよくわからん。」

そこで会社の肩書きでどれくらい凄いかを勝手にたとえてみました。

8段  社長
7段  専務・常務
6段  部長
5段  課長
4段  係長
3段  主任
2段  平社員
初段・段外 新入社員

責任の重さの観点から見ても結構良い線行ってると思うんですが、どうですか。
但し、年功序列ではありません。あってはいけません。

「あの人は○段なのにあの程度の腕前か」と思われると杖道全体にとってもマイナスです。
「杖道の段位なんて飾りだよ、年数さえ増えれば貰えるんだから。」となったらもうだめ。

あなたは果たして欲しい段位に見合う腕前と責任感をおもちですか?

こんぴらさんの本宮前から。高いところからの眺めは素晴らしいけれど、逆にこれだけの人から振り仰がれていると思うと滅多なことはできませんね。

2012年12月12日水曜日

誰のせい?

人間とは都合の良い生きものですね。
型を遣ってうまく合わないとき、大体「向こうが悪い」と言い始めます。

例えば引き落としうちからの攻めが詰まったとき。

杖は「おたく、打たれたら下がらないと。杖先が当るかと思ったよ。」と言い、
太刀は「打ったら休まず出ないと。打ってから間があるからいつ来るのかと思ったよ。」と思うのです。

お互い、自分が悪いとは気付かない不思議。

やはり自分の事よりも他人の事がよく見えるもの。

それだけに周囲からの指摘は大事にしたいですね。


写真はこんぴらさんのすっかり丸裸のアーチが続く参道。

2012年12月10日月曜日

師の教え

学生時代、私の担当教官が教えてくれました。

「だれかがあなたの研究に質問したり意見を付けたりするのは、その分あなたに注目していると言うこと。何も言わない人は無関心だということ。
だから質問や意見に対して逃げたり面倒がったりしてはいけない。誠実に受け答えしなさい。
同じように、あなたも他の人の研究に積極的に意見を言いなさい。それが本当に敬意を払うと言うことですただし、言い方には気をつけて。」

教官は当時30歳になるやならずやの若い方でしたが、この言葉、社会人になっても忘れたことがありません。

同じように、サービス業の間にはこんな言葉があるそうです。

「怒って下さるお客様は有り難いのだ!本当に恐ろしいのは黙っていなくなるお客様なのだよ!」


稽古の最中、あれこれ手厳しいことをいろいろな人からいろいろな言い方でされます。
中には「そっちがおかしいんじゃないか」とか「そんな言い方でなくても」と思うことも多々あります。
しかしそれで腐ったり怒ったりしてはいけません。

うるさく言ってきた人が何も言わなくなったとき、それは見限られたとき、見放されたときに他ならないから。

2012年12月9日日曜日

精進あるのみ

仕事でも学問でも武道でも、なんでもそうだと思いますが

苦手だからとか、

初めてだからとか、

下手だからとか、

そんなことばっかり言ってやらない間は向上など無いのです。


もちろん飲み込みの早い遅いはそれぞれあるでしょうけれど、それはやらない理由にはならないのです。

下手でも何でもとまずはにかくやってみて努力して稽古して、失敗しても繰り返し続けていると、そうしたらそのうちになんとか出来上がってくるんじゃないでしょうか。



そう思って今日もまた教えの通りに型を遣うのでした。


写真はこんぴらさん。1段1段上ったその先に目指すお社はあるのです。

2012年12月8日土曜日

武道フェスタ!!

つい紹介が先延ばしになりましたが、来週はビッグイベントがあります。

第1回 岡山県武道フェスタ
平成24年12月16日(日) 9:30 - 15:00
場所は岡山市北区いずみ町の岡山武道館。入場無料。

古武道に限らず、空手、柔道、剣道、合気道、相撲、弓道等々、様々な武道が一堂に会する大きなイベントになるようです。

他のblogなど見てみると、空手の型部門世界一の選手が来たりもするそうなので行ってみる価値は大いにあるかと思います。

杖道・杖術に限らずこうして武道に触れる機会が増えることは大歓迎。我が道場の門人が増えるとなお結構。

会場にはB級グルメなどの屋台も出るそうですから、お時間のある方は是非。

なお、わたしはまたまた仕事のために参加できません。本当に残念です…。

2012年12月2日日曜日

得物を包丁に持ち替えて

平日も稽古日はありますが、仕事がありますから私の稽古日はいつも土曜日。

寒くなったら暖かいとき以上に布団から抜け出すのが大変で、盛大に寝坊して今日も重役出勤で道場に出て行きます。

今日は神道流剣術の「合寸(右)」「合寸(左)」「鷲」「乳拂」と、制定技から9本目~12本目を稽古。

段々と教える側に回ったり模範演武に指名されたりするようになってきましたけれど、考えてみれば次に昇段すればそろそろ「先生」なんて呼ばれ始めるわけですよね。めっちゃプレッシャーです。


気持ちよく体を動かしたら、今日は珍しく午後から半日の自由時間。

ということで、久しぶりに甘いものでも作ろうかと思い立ちこんなものをこさえてみました。
ちょっとわかりにくいけれど、パイ生地でリンゴのスライスを挟んで焼いたもの。お味はまあまあ。しかし、もうちょっとリンゴを厚めに切った方が歯ごたえが出てよかったかしらん。

杖をなさる人はみなさん多趣味でいらっしゃって、碁を打つ人有り、詩歌を吟じる人有りですが、なかにはこんなことにいそしむ人間もいたわけです。

剣士たるもの、包丁を握っても切れ味鋭くありたいものです。



2012年11月25日日曜日

人間だもの

この3連休、休みに入る前はあれをしよう稽古に励もう、と色々考えておりました。

が、結局3日とも何をするでもなく本を読んだ他はゴロゴロして過ごしました。
年に何度かはこういう何に付けてもやる気のでないときがあるものです。


20歳くらいまでは「なんてもったいないことを・・・」と悔やんだり「せめて今からでも出来ることを」としゃにむに体を動かしたところです。

それが最近ではもう落ち着いたもので、「きっと頭や心の働きとは違って、体は疲れていたから休みたかったんだろう」とあえて逆らわないようにしています。
ムリをしてかえって体や心を病んでしまってもいけませんしね。


人生、たまには休んだっていいじゃない。人間だもの。

2012年11月21日水曜日

講習会&昇段審査お疲れさまでした

何ですぐに記事をアップできないかというと、勢いが足りないんです。きっと。


弱音はさておいて、18日の昇段審査では皆さん日頃の稽古の成果を発揮してどなたも無事合格されました。まずはおめでとうございます。

またこれからも精進の日々は続きます。ゆめ油断などなさいませんよう。


 ところで、とある3段の女性が「まだ私には古流は早い」とおっしゃっていましたがそんなことはございません。ほんの数年前まで4段以上の受験には古流の演武が必須でした。折角冨永先生にお越し頂いているわけですから、今すぐにでも稽古を始めようじゃございませんか。


以下、受験の様子。若い人に限らず新しい人が少しずつでも増えていくのがうれしいですね。



2012年11月11日日曜日

審査は間近


来週に差し迫った昇段審査に向けて稽古に熱の入る人と、それを見つめる先達。
相手に合わせて間合いの取り方、足の運び具合、斬りつけ位置などを適切に測り技を使うことは永遠のテーマです。



3週間ぶりの更新でまた内向きの備忘録。

今月17日、18日は九州から冨永先生においで頂いての講習会です。

17日は13:30から、
18日は9:00から。
いつものように芳田小学校にて。
岡山市南区浦安南町の総合文化体育館です!!



講習内容は全剣連杖道制定型と古流。


写真や動画を残して今後の参考資料にしたいと思う一方、一心不乱に稽古に励みたいとも思うこの二つゴコロ。体が二つ欲しいです。

2012年10月22日月曜日

岡山県古武道祭のお知らせ

ちょっと今更なかんじもありますが、イベントのお知らせ。

10月28日(日)に「岡山県古武道祭」が開催されます。

場所は岡山市北区いずみ町の岡山武道館。

時間は午前9時30分から。

入場は無料です。

竹内流、今枝新流、我らが神道夢想流、その他諸流派が出演しますので、もしこのblogを目にして「一度くらい古武道というものを見てみようかな」という方がいらっしゃいましたら是非ご観覧下さい。

なおわたくしは当日お仕事のため出席できません。残念です。

2012年10月17日水曜日

五省

しばらく稽古も更新もご無沙汰しておりましたのは、お布団の温もりが心地よくて離れられないからとか決してそんな理由ではありません。ええ、決して。

さて、今日のテーマは五省。



画像はネットの広いものです。
なんでも旧海軍兵学校の後期に掲げられた標語だそうですね。兵学校とかそんなこととは関係なく普遍的に通ずる優れた問いかけだと思います。

なお論語には「曽子曰わく、吾日に吾が身を三省す。人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交りて信ならざるか、習わざるを伝うるか。」とあります。

省みるということはとても大事だよ、と偉い人は昔から言ってくれていたのです。

今日の稽古を振り返って、明日の稽古に生かそう!

2012年10月1日月曜日

月下の剣士

すっかり季節は秋になり、涼しくなったおかげで夜の素振りも快調です。

昨日の中秋の名月は残念ながら雲に隠れてしまいましたが、今日はばっちり。いわゆる十六夜(いざよい)です。
お月様に見られながら素振りに励むのもなかなかオツなものでございますな。
こないだは素振りの最中に流れ星など見掛けまして、つい手を止めて夜空に見入ったりするのもまた結構。

稽古が済んだら花より団子。月見と来たらこれは欠かせますまい。
わたしは下戸ですのでこちらのほう。お酒はほかのみなさんにおまかせします。

ああ、しかしまたこれで体重を気にしなければならなくなりました。また素振りに励まねば。

2012年9月24日月曜日

やっぱり体に良かった!

いつぞや杖道について「あまりダイエット効果はない」なんて言っちゃったわけですが、「肉体改善には効果がある」ことが分かりました。根拠は私。信じるも信じないも皆さん次第ですけれど。

というのが、ここ何年かの間「姿勢が良いよね!!」とほめられることが増えたのです。

元から良かったんじゃないの?と思われるかもしれませんが、さにあらず。
私は元々猫背気味で、6年程前、大学卒業記念にスーツを仕立てたときも仕立て屋さんに「うーん、ちょっと猫背気味でお尻が出てるかな。」と言われたくらい。本職の人が言うんだから間違いないでしょ。自分でも気にしてましたし。それが周りの人から「立ち姿が良いね」と言われるようになるだなんて。

あと、最近木刀の素振りに励んでいる効果が出てきたのか、肩がちょっとたくましくなって二の腕が少し引き締まりました。まあこれは杖道というよりは地道な稽古のたまものでしょうか。


そういうわけで、運動不足が気になる人や姿勢の悪いのが気になる人は、この運動の秋に是非杖道を!!いつもいつでも新規会員を絶賛募集中です。

もっとたくさんの人と稽古ができるようになる日を目指して。

2012年9月17日月曜日

夏の疲れ

段々に日が短くなり涼しくなり出した今日この頃、皆さん如何お過ごしですか。

私はと言えば、夏バテの真っ最中です。
土曜の朝は起き上がれず稽古を休み、今日も今日とて目が覚めたのが9時前。
せめて今日くらいはと布団から這いずりだして軽く朝餉を胃に収め稽古に向かったものの、相対動作と制定型12本を使ったところでグロッキー。心臓がバクバクしてもうそれ以上はとても稽古ができませんでした。

今年の夏も暑かったですから、季節の変わり目と言うことで疲れが出ているようです。
今日はしっかり食べてゆっくりと体を休めます。
皆さんもご自愛下さい。


え、朝に弱いのは弱いのは今に始まった事じゃないだろ、って?仰るとおりです。

2012年9月2日日曜日

OG活動

土日の間、雨の降る山里で古巣のメンバーの合宿に加わってきました。若いメンバーが多いので大変にエネルギッシュで、荒削りではあるけれどひたすらな向上心とひたむきな努力がとても刺激になります。自分が彼らの段位だった頃、こんなにあれもこれもできてませんでしたよ。



PHSの電波すら届かぬ山の奥にて、ひたすら稽古稽古また稽古。写真は稽古の成果を披露する若人とそれを見つめる仲間達。


先生方の演武。 自分たちとどこが違うか、自分たちになにが足りないか、必死に見つめます。















そして未来の範士8段(?)。お風呂上がりにピース。

2012年8月28日火曜日

山陰一人旅

土日を利用して山陰をばーっと巡ってきました。

土曜の夜は温泉津に投宿したんですけれど、たまたま夜神楽の催しがありましたので浴衣に下駄の装いで見物に。

出し物はえびす様の鯛釣りとスサノオノミコトのオロチ退治。



両手に構えた扇や御幣、剣をひらりひらりと操る様、よどみなく流れる足さばき。きっとよほどの稽古を積んでいるのでしょう。
せめてこれくらい2刀をひらひらと使えるようにならねばなりませんなあ。

2012年8月19日日曜日

杖道地区講習会・2日目

「しっかり素振りをしてもらいたい。」
「回数をこなして欲しい。やっぱり結局はそれをしないと体が、軸ができません。」

「打ったところ、構えたところでよーく自分の形を確かめて下さい。」
「ここができてないね、ここもよくないね、そういうあら探しをする目で自分を見つめて下さい。」
「先へ先へ、速く型を使えることがいいことではありません。」

講習会4段の部で黒郷先生が繰り返し仰っていました。



全国から集まった杖使いの中には、段は下位でもこれはと思うような杖を使う人があり、同じ段位にあってずっと先を行く人があり、上位の方々にはさらに見上げるような高みにある人があり、気持ちがへこむやら奮い立つやらで、これほど刺激になることはそうありません。


2,3段の部の講習の様子。講師は先月も岡山にお越し下さった森本先生。この部は若い人多くて今後が大変楽しみでもあり追い抜かれそうな焦燥もあり。

初段・段外の部、講師は神奈川の大竹先生。基本から念入りに。

そして5段の部、講師は冨永先生。正面の男性は青い瞳の巨漢で冨永先生よりも頭1つ大きな男性ですが、先生に掛かるとぴたっと制されてしまうようです。

そして6,7段の部を撮るのを忘れた・・・。あーもったいないー!


来年の講習会の舞台は沖縄。是非、たっぷりの休みと水着を持って駆けつけたいと思います。
では全国の皆さん、また来年!

2012年8月18日土曜日

杖道地区講習会

今日は杖道地区講習会初日。
さすが「晴れの国」、数日前の天気予報ではあまり良い天気ではなさそうでしたが、蓋を開けてみれば抜けるような晴天。・・・と刺すような日差し。

そんななか北海道から沖縄まで、全国から300名近い杖使いが集まり無事開催の運びとなりました。

午前中は基礎の中でも特に基本的な内容。太刀の持ち方・構え方、単独動作・相対動作の見本と、全員での単独動作。
午後は12本の型の見本・解説の後、段別に分かれての稽古となりました。4段の部は黒郷先生が講師を務められました。2年前、同じように黒郷先生の指導の時はしこたま木刀の素振りをすることになり、ついそのときのキツイ思い出がフラッシュバックしてしまいました。


稽古が済んだ後はホテルに異動して懇親会。こちらも大入りで盛況でした。
そして本日のベストショット!どうですか、この笑顔。


さて、もう休んで2日目に備えましょう。おやすみなさい。

2012年8月17日金曜日

杖道 6,7段昇段審査

最近自分の文才のなさに我ながら心底あきれてきたので、しばらくは写真中心でやってみたいと思います。


さて本日は、18日19日の地区講習会に先立って杖道6,7段昇段審査会が行われました。
会場の様子がこちら。受験者の緊張感が伝わるようです。

6段審査の様子。6本目の型「物見」。切ってくる太刀を躱して杖で小手を制する瞬間。

そして7段審査。12本目の型「乱合」の様子。7段受験者ともなると、同じ型を遣ってもやはり一段とすごみが増すように感じます。

合格率は、6段では受験者30名中9名が合格。なんと30代半ばで合格された方もいらっしゃいました。
7段では受験者19名中2名が合格でした。
合格された皆さん、おめでとうございました。


そしてとある役員の一コマ。ついお疲れが出た模様。お役目ご苦労様です。

2012年8月14日火曜日

地区講習会のおしらせ

なんだかぐずついた天気の日が続きますね。こんな日は杖が滑らず困ります。

さて、今週末は岡山県では初めてとなる杖道地区講習会が岡山市浦安の総合文化体育館で行われます。

今回はホストとして全国から集まる皆さんをもてなす側。良い講習会にできるといいですね。


地区講習会に先んじて金曜日には昇段審査会。日頃の稽古の成果が問われるとき。受かる人は受かる。落ちる人は落ちる。ただそれだけのこと。

とかかっこつけて言っても、自分で受けるときはドキドキバクバクですよねー。

2012年7月30日月曜日

ならぬ堪忍するが堪忍

先日の講習会で、1つ嫌な気持ちになることがありました。

あるとき、写真を撮るのに気を取られてとある人の前を遮ってしまったのです。
するとその人は不機嫌そうに「おい!」と一言。

慌てて頭を下げて謝ったのですが、「ちょっとどいてくれるか」なり「見えないから横によけてくれ」なり言い様はいくらでもあるし、そう言われれば互いにさっぱりと済むところを、「おい!」と居丈高にあしらわれるとちょっと心が腐ります。


とはいえ、自分の不注意には違いないし、当初は確かに嫌な気持ちになったけれど時間が経って落ち着いたことでもあるし、「自分はそういう言い方をしないようにしよう」と1つ為になった出来事でした。

2012年7月23日月曜日

講習会お疲れさまでした

大阪から森本先生をお招きして21・22日と2日間にわたる地区講習会、皆さんお疲れさまでした。

太刀や杖の正しい持ち方・構え方、正に「基本のき」からの稽古だったかと思います。

実のところ、岡山の杖道家のみなさんはちょっとこの基本をおろそかにしているように見えるところがあるので、今回の講習のような稽古を日頃から心がけないといけないのではと常々思っています。

つまり、「構えがいい加減にすぎる」と思うときが多いのです。
太刀の5つの構えはきちんと出来ているか?手の位置は?足の位置と向きは?
杖の構えはどうか?繰り付けの構えのとき手幅はどうで杖はどこにあるべきか?巻き落としのとき手の位置はどこにあるか?引き落としのとき杖を一杯に取っているか?

こうしたことは初心者でも必ず心得て置かなければならないことだし、実際にこれらが出来ていなければ型の稽古も十分にできないはずなのです。解説書でも先生方の指導でも「下がって八相の構え」「引き落としの構えから繰り付け」といった表現がされると言うことは、構えをきちんと理解していることを前提としていると思うからです。

ところがどうも初段・2段を中心にきちんとできていないなと感じる方がおおい。今回の講習でも指摘されたように「八相の位置が胸まで降りている」「繰り付けに構えたとき、杖が頭上に来ておらず額の前に浮いている」「飾りの手が横に伸びるべきところ、上に向いている」など。

どうかすると3段・4段にもなって、足の前後を取り違えたり手が見当違いのほうに伸びていたりします。こういうことでは本人の上達の妨げになるという意味でもそうだし、なりより私の稽古の相手としても困ります。

講習会というイベントのときだけでなく、日頃の稽古からこういう基本こそ厳しく躾けておかなければ。それが結局上達への近道だと、自分自身の初心の頃を思い出すに付け感じます。



さて、備忘録として私が今後注意していきたい点を書き残しておきます。

・単独動作でもいい加減に構えない
・脇を締める(上段の構え、霞の構えetc.)
・体当たりで攻められたとき太刀の足は揃えない、後ろ足のかかとを浮かせる
・太刀の構えを解いたとき切っ先は膝下1寸がルール(つい高くなりがち)
・小手を取られても左手の手の内をゆるめない、手首のみ柔らかくする
・逆張り(逆手打ち)のとき右手を引かない、下げない、返さない
・打ち張り(引き落とし)のとき手と体を一体にして出して打つ


ちなみに今回の講習で、私が特に気になったのが森本先生の「手」。
柔らかくかつしっかりと握られた太刀。力みはないけれども1本たりとも遊びのない指。目指すべきはこの高み。

2012年7月17日火曜日

夏本番

写真は汗に濡れた胴着。


雨で大変な地域はあるものの、ついに梅雨明け宣言がでてついに夏本番。稽古も汗無しでは済まなくなりました。上の写真は1時間半ほど稽古した後のもの。これだけの時間でも、これだけ汗に濡れて重たくなっています。

2000年代に入る前くらいまでは、スポーツでも武道でも体育の授業でも、練習・稽古の間は水を飲んではいけない、という意見が当たり前だったように思います。
以前、ある古参の先生が「昔は水を飲むと集中が切れると言って叱られたものだった。」と仰っていたのを思い出します。

昔は昔、今は今。こまめな休憩と水分補給で体に気をつけながら、暑い夏を乗り切りましょう。

2012年7月1日日曜日

ネットの海で

ネットの海には本当に色々転がっているものですね。ビックリします。

というわけで清水隆次先生の「小太刀の乱合」。

抑止打ちから一瞬でくるっと小太刀をたたき落とす箇所は、まさに目にもとまらぬ早業。


2012年6月24日日曜日

審査会&講習会お疲れさまでした

昨日今日と、福岡の冨永先生をお招きしての講習会、参加された皆さんお疲れさまでした。
そして今日の昇段審査に合格されたみなさん、おめでとうございます。

私自身も古流を2日間みっちり稽古できて、疲れはしましたが大変充実した時間を過ごすことが出来ました。古流で細かい部分が分からないときなかなか確かめようがありませんから、こういう機会は非常に貴重です。特に小太刀の乱合は忘れないうちに復習をしておかないと。



ところで、休憩時間に冨永先生にお声がけを頂きました。
「あなた、4段になったとですね。」

自分は4段にふさわしい杖の使い方、太刀の使い方が出来ているだろうかと、身の引き締まる思いのするお言葉でした。
今回昇段されたみなさんも、「自分は段位にふさわしいものを身につけているだろうか」と是非省みて欲しいと思います。

画像は冨永先生、「真の飾り」。

2012年6月17日日曜日

すべらない話

梅雨に入ると、稽古も汗なしではいられなくなります。
そうするとまず胴着が大変。マメに洗濯してやらないとエライことになります。

そしてもう一つ。杖が滑らなくなる。この季節ばかりはどうしようもないとはいえ、「滑らせて打つ」ということが大事な杖道では滑らないことは一大事です。

汗をかくことは仕方ないとして、道具のほうを手入れしてやることでいくらか滑りをキープ出来ます。汗や脂を拭き取ってやったり、目の細かいヤスリをかけたり。これでだいぶ違いますから。

とはいえやはり一番いいのは上達して汗をかいたりしない体と技を手に入れること。ぜひそこに至るように稽古に励みたいと思います。

ちなみに、長く使っていると杖や木刀の色はだいぶ変わってきます。比較画像がこれ。
左が新品、右が5年もの。色が変わるくらい使い込むと愛着が湧いてきます。10年先はどんな色になっているのか、ちょっと楽しみです。

2012年6月4日月曜日

礼について

太平の世になり、武道・武術のあり方も変わりました。
礼ということが大事であると言われるようになりました。
近年では義務教育にも礼や徳を学ぶためと、武道が必須化されたりしています。

しかし礼というのも誠に難しいもので、過ぎれば慇懃だし足りなければ無礼だし、決まった形があるわけでもないと思えば、形を整えることが礼だったりします。

ちなみに論語には「礼はその奢らんよりは寧ろ倹せよ」という一節があります。「礼は贅沢にするよりは質素にするのがよろしい」という意味。外見をあれこれ飾り付けるのではなく誠を尽くす心を根本に据えよ、と説いているのだとか。


余談ですが、論語の中で私が好きなのは次の2節。
「巧言令色、鮮なし仁」
「剛毅木訥、仁に近し」

2012年5月26日土曜日

「型」ということ

杖道は「型武道」です。

剣道や柔道、合気道など日頃目にすることの多い武道では、掛かり稽古、地稽古(乱取り)をよく用います。
これに対して杖道は決められた動きを2人1対になって繰り返す「型稽古」です。掛かり稽古や乱取りはしません。

このことについて、武道の経験の浅い人がこんな質問をすることがあります。
「型で決められたとおりに敵が襲ってくるとは限らないでしょ。それで本当に強くなれるの?」



この質問に対する答えは百人百様とは思いますが、ある先生の言葉をうろ覚えながら引いてみたいと思います。

型は想定問答集ではありません。こう襲われたらこうするという対処方法を示したものでないのです
とは心技体使い方を修得するためのものですですから、 型ごとに このではこういう体の使い方覚えるというものがあるのです
稽古覚え無ければならないのはただ手順通り動くとうことではなくそうした心技体の使い方なのです


先の質問はつまりこういうこと。
小学生が計算ドリルを目の前にして「将来こんな計算ホントにするわけないじゃん、なんでこんなのしなきゃいけないんだよ!」って言ったとき、
「この通りの計算は出てこないだろうけど、ドリルをするのは計算の仕方や考え方を覚えるためなんだから、それは考え違いだぞ。」って答えるのと同じだということ。

さらに言えば、ただ動きの順序を覚えたというだけでは、それはドリルの答えを丸暗記してただ写しただけのことに過ぎず、計算の本当の意味や考え方は全く身についていないのと同じことなわけですね。


もし「型」を今風の言い方に置き換えるとこうなるかもしれません。
「あなたにもできる達人の動き! 今すぐできる12のエクササイズ!」

2012年5月20日日曜日

写真について

先日の記事ではたくさんの写真をアップロードしました。

撮った写真を後で見返すと色々と気付かされる点があり、なかなかに面白く、また有意義なものです。
以前冨永先生が仰っておられました。「自分の稽古の姿を客観的に確認することは大変大切なことです。 鏡を使ったり、写真やビデオに撮ったりしてみてください。 」と。
駄目なところというものは日頃意識の外にあり、客観的に見てようやくあそこが良くないここが悪いと気付くもの。
たまに先生方に撮っていただいた私の稽古や演武の写真を見ると、足がよそを向いていたり上体がつんのめっていたり反り返っていたりして赤面ものですが、そこからようやく改善の一歩が始まるわけですね。

ところで、上手に写真を撮るにあたって一番大事なコツをご存じですか?

それは「大きく写す」こと。

出来るだけアップで、もう一歩近づいて。
戦争写真家ロバート・キャパ曰く、 “If your pictures aren't good enough, you aren't close enough. (いまいちな写真には、接近が足りない。)”
いつもよりもうちょっと、ズームにしてみては如何でしょう?

2012年5月5日土曜日

奉納演武・その2

それでは後半の部。

甲冑武術、初實剣理方一流(しょじつけんりかたいちりゅう)。甲冑の重さは20kgだそうですよ。ちなみに名前は「しょじつけん りかた いちりゅう」と言う感じの読み方をします。




信抜流(しんぬきりゅう)居合剣法。刀の抜き着け方、足を踏み換えての袈裟切り、納刀、どれも普段目にする居合とは趣が異なります。



オマケ。
笠!
傘じゃなくて笠!


鎧の展示。今日はこどもの日ですから。

最後に、会場にて配られた冊子から各流派の道場案内をば。興味がおありの方は是非こちらまで御連絡下さい。

奉納演武

1ヶ月半ほどお休みをしましたが、また順次記事を投稿していきます。

今日は倉敷の美観地区の近くにある阿智神社にて演武を奉納して参りましたので、写真を交えて紹介します。日頃なかなか目に触れるのことのない様々な流派が出演してらっしゃいました。

まずは居合道。無双直伝英信流。うーん、ため息の出るような色男。

続いてわれらが全剣連杖道型。

神道流剣術。2刀を使う「二刀合(にとうあい)」の型。

神道夢想流杖術。打ち掛からんとする杖と迎え撃たんとする太刀の、動の一瞬をご覧下さい。

広島県府中市から、佐分利流 (さぶりりゅう) 槍術。短めの柄と長めの切っ先が特徴的。


兵法居合道戸山流。旧軍において編まれた武道。剣術及び居合。


竹内流備中傳(たけうちりゅうびっちゅうでん)。源は竹内流。この流派では小刀を使うものを「小具足(こぐそく)」、体術を「羽手(はで)」と言うそうです。



竹内流のうち、居合の型。納刀前の血振るいに注目。


写真が多いので前半はここまで。後半は次回に。