我が家の庭のタチバナの花。
手がかかるからとずっと庭の植木を減らしてきたものの、さすがに庭がちょっと寂しくなったかなと思ってタチバナを植えたのが一昨年。まだたくさん実がなるということはありませんが、少しずつ花を咲かせてくれています。
左近の桜、右近の橘、というように、おめでたい樹でもあります。
桜が毎年散ってはまた花開く再生の象徴、橘は常緑で冬も茂り栄える不滅の象徴、ということのようですね。タチバナの実は「ときじくのかぐのこのみ」、不老不死の霊薬であるという神話のお話もあるそうです。
ちなみに先日演武した武徳殿そばの平安神宮にもタチバナは植えられているんですよ。知ってましたか?
日本の柑橘類の原種としてのタチバナ、言うまでもなくシトラス系の香りがします。
万葉集にも、
五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする
という歌があるようで、さらにこの歌は伊勢物語にも登場するんだとか。「昔の恋を思い出させる」という、なんとも罪深い香りと位置付けられているそう。
この歌、「袖の香」ということはきっと後朝を交わす間柄つまりは男女の関係だよなあとか、現代基準だとセンシティブ扱いされそうだなと思ったりもします。男と女の恋物語なんだから当然だろうと当時の人なら言うのかな。
現代の我々ならなんと詠むのでしょう。さて。
橘の花の香りに誘われて夢に見るよな恋してみたい
うーん、高校生か!!40過ぎのおっさんが詠むような歌ではなかったですね。坪井先生が聞いたら笑いそうな気がします(坪井先生はただの質問おじさんではなく詩吟の家元でもありさらに俳句会を主催するほどの文化人です、念のため)。
こちらはユスラウメ。ちょっとずつ実が赤くなり始めました。
真っ赤になったら収穫して、煮詰めてジャムにするのが例年の行事。いつものことを、いつもどおりする。この辺は武道も一緒かな。
やっぱり実がなる植木、世話に手がかからない植木はいいですね、楽だし世話をする気がわくしblogのネタにもなる。
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