2020年11月23日月曜日

かわつば

 前回、「なんでそんな得体のしれない中古の木刀を買ったんだ?」というところで終わりましたね。

その答えがこれ。

革鍔です。

上が普段私が使っているもの、下がお古の木刀についてきたもの。

見て、この分厚さ!!

私がずっと使っている上の革鍔と比べて倍くらい厚いです。上の鍔だって決して悪いものじゃないんですけどね。

正直な話、木刀よりもこの革鍔が目当てだったんですよ。こういう分厚い鍔は今は手に入れようと思っても手に入らないそうですから。


2,3年前に某先生が自分の革鍔を指して

「この革鍔、分厚いやろ。実はコレな、亡くなった前の先生のやねん。こんな鍔、今どきどこ行ってもないで」

「お葬式の後の形見分けの席でな、道着とか杖とか木刀とかいろんな本とかいっぱいあったけど、コレが一番値打ちモンやと思うてな、『私は若輩ですからこの小さいもので結構です、先輩の皆さん方どうぞ』って言うて真っ先に飛びついて押さえといたんや、わっはっは」

なんて自慢(?)話をされてたのを覚えてたんですよね。

念のため申し上げておきますが、これは「亡くなった師匠の形見を今も大事に使い続けている」という大変心温まるお話ですよ。


さて話を戻しますと、購入した際ネットの商品説明では「古い木刀です」としか触れられてなかったんですけれど、写真を見た瞬間に「ん、この鍔、かなり厚いな!?」とピンと来てサクッと買っちゃいました。

お値段は中古の木刀としてはそこそこしたんですけれど、まあこの鍔を買うと考えたらかなりお安いと思います。木刀のほうもかなり値打ちものだったようですし。

さすがに長年放置されていたために汚れやカビがいくら見えたので、アルコールで拭いたり手入れをしましたけども、これから大事に使っていきたいですね。


ところで、今更「100円で樹脂の鍔が買えるのに、なんで何千円も出して革鍔なの?」って疑問を抱いてる杖道家はいませんよね?

答えはもちろん、「樹脂だと撃ち合いで割れて危ないから」です。

私も最初はプラ鍔でしたけど、1年たたずにウチバリ(引落打)の練習で割られてしまったので、すぐに革鍔を買いに行きました。

以降20年近くも使い続けているんですから、そう考えれば安いものです。

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