知ってるようで案外知らない、なぎなたの道着と杖道の道着の違いについて書いてみたいと思います。
他にネタがないので。
まず杖道の道着。
上の道着と下の袴で紺/紺、もしくは白/白。上下の色を揃えます。
上の道着は綿の刺子が基本。なぜなら、「打突があるから」ですね。
最近はジャージ生地の道着が多いようですが、あれでちょっと本気の突きなんか食らうとだいぶ痛いと思います。昔、夏の私服で杖を食らったときは泣きそうな痛さでした。
ジャージ生地は軽いし、洗濯してもすぐ乾くし、稽古以外の部分ではすごく便利ですけど、私はオススメしていません。
袴は剣道用の袴。普段の稽古用ならテトロン(化繊)で十分ですが、審査とか演武では綿の袴がいいでしょう。
帯は特に指定がありませんけれど、普段の稽古ではいわゆる居合帯と呼ばれる細いもの。演武とかちゃんとした場面では角帯ですね。
剣道では帯は着けないそうですが、杖道では帯刀の型もありますから必要です。
では、なぎなたの道着。
上の道着と下の袴で白/黒、または白/紺。上下で色が違います。
道着は綿の平織、いわゆる「天竺木綿」。杖と違って直接体に触れる打突がないので刺子ではありません。
杖と明確に違うのは、「袖がゴムで絞られていること」、「紐が内側についていること」ですね。これはどちらも「なぎなたが引っかからないように」という理由からです。紐を内側にすることで結び目を内側に隠すわけですね。
袴は同じく剣道用の袴です。
面白いのが、杖道や剣道では「袴は長いほうがいい、くるぶしが出るようなのはダメ」というのに対し、なぎなたでは「袴がぞろっぺなのはよくない、キリッと履きましょう」と言われること。
これも袴が引っかからないようにということがあるのかもしれません。あるいは、女性が多いなぎなたでは袴の着付け位置自体が高めになっている気がするので、上も下も長いとかっこ悪いとか、そういうのがあるのかも。知りませんけれど。
帯は晒を折って縫ったもの。
上の話と絡むんですが、杖道や剣道では袴(というか帯)を低めに付けますけど、なぎなたはそうではない気がします。おっさんが着物(というか道着)を着るときは、帯や袴は低めのほうが様になるようには思うんですけどねえ。
とまあそういうわけで、知ってるようで知らない道着の違いのお話でした。
なお剣道との防具の違いなんてのもあるわけですが、あいにくと剣道の防具を知らないのでちょいとご勘弁を。