書こう書こうと思いながら、なかなか手を付けられずに2か月ぐらいたってしまったネタでいきます。
なお繰り返しになりますが、この一連の記事は平凡な5段が初段2段の皆さんに向けて書く脱初心者用アドバイスでありつつ、「私はこういう点について指導を受けてきましたよ」というある種の備忘録ですので、そこのところよろしく。
さて、今回のテーマは手幅です。
構えたとき、打突したとき、正しい手幅に取ることを意識しましょう。
まとめてしまえばたったこれだけです。
そして、手幅というのは、極論すれば3つしかありません。
・およそ1/4
・およそ1/3
・半々
この3つですね。
1/4とか1/3というのは解説書の書き方で、私はそれぞれ「七三(シチサン)」「四分六(シブロク)」と先生に習いました。
握りこむ分の長さもあるので多少の揺れはあるものの、言っていることは同じです。
まず1つ目。
構えは3つ、とは言ったもののかなりの割合で1/4の手幅が用いられますよね。
本手の構え、逆手の構え、また本手打、逆手打、引落打などで打ち込んだ時の手幅はすべてこれです。
1/4(七三)の手幅
これは多く使われるだけにここであれこれ言うこともなかろうかと思います。
あえていくつか記すなら、1つには構えた時はよくても打ち込んだ時に手幅が正確でないことが多いです。
手幅が広い人、狭い人、これは個々の癖がありますので、人に見てもらって確認するとよいでしょう。
特に11本目と12本目で現れる抑止打ちとか回し打ちとか 言われる業でひどく広い人が多いようですから、ここは特に稽古のしどころだと思いますね。
少し気を付けておきたいのが、手幅がずれているときはただ手幅だけの問題でなくて姿勢や体勢のどこかよくないことが多いことです。
手や腕だけでなくて、全体を見ながら調整するとなお良くなると思います。
続きまして、2つ目。1/3の手幅。
これは繰付と雷打、あとは突外打で下がって受けたところで使う手幅ですね。
1/3(四分六)の手幅
これは広い手幅から詰めて構えることが多いせいか、つい広く取りがちな人が多いようです。
半々、五分五分くらいに握ってしまうことが多いんですよね。
この構えになる前、逆手の引落とかの時点で変に腕に力がはいったりしてると崩れやすいように思います。
もう一つは杖尾を握る手がしっかり締まっていないケース。
構えた時、握ったときにしっかり杖尾の手の内を絞ることも手幅に重要だと思います。
この辺りに気を付ければ改善する場合が多いんじゃないでしょうか。
最後に、半々というか真ん中を握る構え。つまりは常の構えです。
1つ例外もありますけども。
そして、この常の構えで手幅がよろしくない人が少なからずいらっしゃいますね。
ほとんどの場合、前が長いです。見比べてみましょう。
ほぼ真ん中
前がおよそ一握りほど長い
狂う場面としては、残心の飾りを納めるときが一番多いと思いますね。
飾りから納める場面(よくない例)
これです。
見るからに前が長いでしょ。
原因の一つとしては、握りがきつすぎることがあるように思います。
ギュッと握りこんでしまうと前後の重さのバランスが分かりにくくなって、結果として前を長く残してしまいがちになるようです。
またどうしても目の前に相手がいるとそれを攻めるよう気持ちが強くなって、前に伸ばしてしまいたくなるものですからね。
正確にぴったりど真ん中を一発で握ることは難しいにしても、せめて指1本2本くらいの誤差で納められるように意識したいところです。
半々に握る場合の1つの例外というのが、11本目で見られる所謂十字構えですね。
十字構え
これは1/3の手幅から右手を伸ばして真ん中を握るわけですが、両手で握るために拳1つ分ずらしてとらないといけないところがミソですよね。
何も考えずに取ってるとつい取り足りなかったりします。
ちゃんとまっすぐ横に向かずに傾いていたりとかね。
最後に、繰り返しになりますがまとめです。
構えたとき、打突したとき、正しい手幅に取ることを意識しましょう。
あと以前にも書きましたので最後に持ってきましたけど、端を余らせずに杖尾をきちんと取る癖をつけることも大事ですよ。
分割点になるほうの手よりも、むしろ杖尾の手のほうが大事とさえ言われますからね。
こういうことは普段の基本打ちから稽古できることですから、是非とも普段から気にして直していきたいところですね。
というところで今回はお開き。
いつになるか分かりませんが、また次回。
p.s.私よりうまい人が見れば、写真に写る私の構えがすでに狂ってるじゃないかという突っ込みもあろうかと思いますけれど、それは今後の伸びしろということで心の中にとどめておいていただけると私の精神衛生上助かります。
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