天候不順とリンクするように体調も不順なので稽古も休みがちです。
その分は筆を走らせて埋め合わせをしてみましょう。
先年からずっと「杖道人口を増やしましょう」と言われ続けておりますが、実現できているところはなかなか多くないのではないでしょうか。
岡山でもちょいちょい新しい人は入ってきているものの、姿を消していく人の数とギリギリ釣り合ってるくらいの感じで、先行きは決して明るくありません。
仕事をリタイアしてから浮いた時間で杖を始める、という方も多いわけですが、欲を言えばやはり若い方にどんどん入ってきてほしい、というのが本音です。
ベテランの皆さんがいけない、と言ってるわけじゃありませんよ。
60才だろうと70才だろうと杖を始めたいと思ったときがまさに杖の始めどきですからね。
ただ、やはりお歳の方は肩やひざに故障があることも多く、何年続けられるかというのは寿命というタイムリミットを考慮に入れると、どうしても将来性では若い人に一歩譲らざるを得ない面は否めません。
さて、どうやったら若い人を杖道に勧誘できるか、ということですが、そもそも若い人たちは忙しいしお金もないし、杖に限らず趣味の道に引っ張り込むのは割と難易度が高いんですよね。
独身なら婚活やらなんやらあるし、結婚してればパートナーや子供の相手もしなきゃいけないし、30才過ぎてくれば仕事のほうでも脂がのってきて忙しくなってくるし、とても杖に割く時間とお金が無かったりします。
もうずっと10年も20年も給料が上がらず残業もたくさんという時代が続いている中で
「杖道やろうぜ」
っていうのはハードルが高いですよね。
で、ですよ。
先日の中央講習会で
「5段なら何人、6段なら何人、7段で何人、8段で何人の弟子を持つようにしてほしい」
みたいな伝達事項がありましたけれど、5段以上と言えば結構いいお歳で仕事でも大体~長とかなんとかいう肩書がついてる方も多いと思うんです。
「もう仕事してない」って人もたくさんいらっしゃるでしょうけども。
杖道人口を増やそうと思うなら、まずは自分の周りの労働環境の見直しをして、
「部下に十分な給料を出す」「きっちり定時で上がらせる」
みたいなところも考えないといけないんじゃないかなと思うんですよ。
あるいは
「取引先に無茶な値下げを要求しない」「過剰なサービスを求めない」
みたいなこともあるかもしれませんね。
直接「杖道やろうぜ」って声をかける以前に、杖道を始めやすくなるような生活を作ってあげることが大事じゃないか、って言う視点ですね。
肩書を持ってればなおのことそういうところに取り組むべきじゃないかと。
そりゃモノの値段は安いほうがいいし、夜遅くまでコンビニが開いてるほうが便利ですけど、そういうちょっとした押し付けが巡り巡って杖道の人口減少につながってるんじゃないのかなと思うんですね。杖道に限った話じゃありませんけども。
生活に余裕がでて初めて「なにかやろうかな」ってなるわけですから、社会に余裕ができるような普段の生活の振る舞い方から考えていかなきゃいけないのかな、などと思った次第。
2019年6月29日土曜日
2019年6月27日木曜日
いっぽん!
先日録画しておいた「おんな武士道 ~剣道八段に挑む女性たち~」というテレビ番組を見返していたら、見慣れたお顔がありました。
岡山県の剣道範士8段、田中早苗先生です。
この番組、6月29日の夜10時55分からNHK総合で再放送があるそうですのでぜひ見てね。
岡山で開催された全日本杖道大会以来、岡山の杖道部は田中先生(を筆頭に多数の剣道の先生方)には大変お世話になっておりまして、ありがたい限りです。
田中先生に関しては思い出深いエピソードがありまして、
全日本大会の折に田中先生にも役員としてご尽力いただきましたが、
当日の会場で兵庫の杖道7段の先生から「あの方はどういった方?歩き方が並大抵じゃないよね」と田中先生を指してお尋ねがありまして、剣道の高段の先生ですと返答したわけなんですが、
わかる人には歩き方で強さがわかるってホントなんだな
と、しみじみ感じ入った次第です。
ところで、剣道って時に「スポーツ化して武道武術の本義を失った」とか「伝統も何もない、ただの現代スポーツ」みたいに言われることがありますね。
岡山の杖道家の中に剣道7段ていう方がいらっしゃいますけど、見てるととてもじゃないけどそんなこと微塵も思えないですよ。
全剣連杖道でも古流でも、太刀の遣い方とか理合いの詰め方とか、私よりずっとずっと深いと思いますもの。
杖のほうでは多少私が先輩なので偉そうな顔をすることもありますけど、じゃあいざフリースタイルでやってみろって言われた時に私の杖でその方の太刀を防げるかっていうと、全く自信はありませんね。
というか、剣道だろうが杖道だろうが居合道だろうが何流だろうが、ガチ勢はやっぱりガチですよ。
間違いない。
一番右の方。
ど真ん中のいい位置ですね。
岡山県の剣道範士8段、田中早苗先生です。
この番組、6月29日の夜10時55分からNHK総合で再放送があるそうですのでぜひ見てね。
岡山で開催された全日本杖道大会以来、岡山の杖道部は田中先生(を筆頭に多数の剣道の先生方)には大変お世話になっておりまして、ありがたい限りです。
田中先生に関しては思い出深いエピソードがありまして、
全日本大会の折に田中先生にも役員としてご尽力いただきましたが、
当日の会場で兵庫の杖道7段の先生から「あの方はどういった方?歩き方が並大抵じゃないよね」と田中先生を指してお尋ねがありまして、剣道の高段の先生ですと返答したわけなんですが、
わかる人には歩き方で強さがわかるってホントなんだな
と、しみじみ感じ入った次第です。
ところで、剣道って時に「スポーツ化して武道武術の本義を失った」とか「伝統も何もない、ただの現代スポーツ」みたいに言われることがありますね。
岡山の杖道家の中に剣道7段ていう方がいらっしゃいますけど、見てるととてもじゃないけどそんなこと微塵も思えないですよ。
全剣連杖道でも古流でも、太刀の遣い方とか理合いの詰め方とか、私よりずっとずっと深いと思いますもの。
杖のほうでは多少私が先輩なので偉そうな顔をすることもありますけど、じゃあいざフリースタイルでやってみろって言われた時に私の杖でその方の太刀を防げるかっていうと、全く自信はありませんね。
というか、剣道だろうが杖道だろうが居合道だろうが何流だろうが、ガチ勢はやっぱりガチですよ。
間違いない。
2019年6月19日水曜日
しきたり
「してきた」という意味で仕来たりだという説。
頻く(しく=たびたび、しきりに、頻繁に)+たりだという説。
ちらっと調べるとそんなのが出てきましたが、杖の合間にも毎年のことをやっていたりします。
深い意味があってやってるわけでもないんですけど、やったからって何か悪いことがあるわけでもなし。
季節感というものはあるでしょうね。この時期はこれをする、というやつ。
お正月には雑煮を食べて、お彼岸には牡丹餅おはぎを食べて、夏はそうめん、冬は鍋、てなもんで。
深い意味はないと言いながらも、経験上そういう過ごし方がよろしいということもまた一理あるわけで、ケジメというかリズムというか、そんなものでしょうか。
ただ、あまりお酒を飲まないので梅酒は増える一方でなかなか減りませんね。
頻く(しく=たびたび、しきりに、頻繁に)+たりだという説。
ちらっと調べるとそんなのが出てきましたが、杖の合間にも毎年のことをやっていたりします。
ユスラウメのジャム作り。
今年は豊作で去年の5割増し取れた。
梅酒。
梅は今年はあまりならなかった。
深い意味があってやってるわけでもないんですけど、やったからって何か悪いことがあるわけでもなし。
季節感というものはあるでしょうね。この時期はこれをする、というやつ。
お正月には雑煮を食べて、お彼岸には牡丹餅おはぎを食べて、夏はそうめん、冬は鍋、てなもんで。
深い意味はないと言いながらも、経験上そういう過ごし方がよろしいということもまた一理あるわけで、ケジメというかリズムというか、そんなものでしょうか。
ただ、あまりお酒を飲まないので梅酒は増える一方でなかなか減りませんね。
2019年6月17日月曜日
こつこつ
夜9時に寝て、なぜか真夜中2時前に目が覚めるなどとはいったいどうしたことか。
余計に体に悪そう。
ということで、恒例の講習会でした。
冨永先生からいろいろなお話があり、様々な技法の解説があり、
とてもここに書き切れるものでもありませんし、
全部を一度にものにしようなどとはなまなかのことではありません。
参加者それぞれに1つか2つ、これから半年かけて身に着けていけばいいかと思います。
個人的に心に留まったのは
「体力自慢、腕自慢の兄弟弟子は早々と鬼籍に入ったり今は満足に杖を遣えなくなってしまった。器用でも力自慢でもない自分が今こうして残っている」
「たくさん失敗しなさい。たくさん斬られなさい」
「極意とかそういうものはない、本手の構えがすなわち極意ですよ」
「色を付けない、欲を出さない。当たり前の技を遣うんですよ」
と言ったところでしょうか。
前にちらっと書いたように思いますけれど、「最も長く歩く者が最も遠くへ行く者である」ってこういうことなんでしょうか。
心臓病みの私は長生きできそうにありませんけれど、皆さんに置かれましては、
食べすぎ、飲みすぎ、働きすぎ、稽古しすぎにはご注意いただいて
長く杖に親しんでほしいと思います。
また私たちは杖や太刀の稽古の最中に「あそこがよくない」「ここをこうしなくちゃいけない」とかつい思いがちです。
それをごく当たり前に使うにはどうしたものか。
…ひょっとして、「ああしよう」「こうしよう」を全てやりつくして修め切って、その先にようやくその境地が待っていたりするんですかね?
気長にやっていくしかないんでしょうね。
ところで、写真に写る岡山県剣道連盟の旗印。
岡山県の名産である桃がベースになっているそうですけれど、
鳥が羽ばたいているようにも、刀をデザイン化したようにも見えるんですよね。
なんか、好き。
余計に体に悪そう。
ということで、恒例の講習会でした。
冨永先生からいろいろなお話があり、様々な技法の解説があり、
とてもここに書き切れるものでもありませんし、
全部を一度にものにしようなどとはなまなかのことではありません。
参加者それぞれに1つか2つ、これから半年かけて身に着けていけばいいかと思います。
個人的に心に留まったのは
「体力自慢、腕自慢の兄弟弟子は早々と鬼籍に入ったり今は満足に杖を遣えなくなってしまった。器用でも力自慢でもない自分が今こうして残っている」
「たくさん失敗しなさい。たくさん斬られなさい」
「極意とかそういうものはない、本手の構えがすなわち極意ですよ」
「色を付けない、欲を出さない。当たり前の技を遣うんですよ」
と言ったところでしょうか。
前にちらっと書いたように思いますけれど、「最も長く歩く者が最も遠くへ行く者である」ってこういうことなんでしょうか。
心臓病みの私は長生きできそうにありませんけれど、皆さんに置かれましては、
食べすぎ、飲みすぎ、働きすぎ、稽古しすぎにはご注意いただいて
長く杖に親しんでほしいと思います。
また私たちは杖や太刀の稽古の最中に「あそこがよくない」「ここをこうしなくちゃいけない」とかつい思いがちです。
それをごく当たり前に使うにはどうしたものか。
…ひょっとして、「ああしよう」「こうしよう」を全てやりつくして修め切って、その先にようやくその境地が待っていたりするんですかね?
気長にやっていくしかないんでしょうね。
ところで、写真に写る岡山県剣道連盟の旗印。
岡山県の名産である桃がベースになっているそうですけれど、
鳥が羽ばたいているようにも、刀をデザイン化したようにも見えるんですよね。
なんか、好き。
2019年6月16日日曜日
2019年6月13日木曜日
あじさい
「稽古に励みます」と言ったばかりなんですが、どうしてもうどんを食べたくなってちょっと香川に行ってしまいました。
うどんだけではちょっともったいないので、近くの神社であじさい祭りをしていたのを見物してきました。
四国は何度も来ていますが、何度来てもそのたびにいいところだと思います。
願わくば、あまり目新しいものばかり追い求めずに、この風情が長く残ってほしい。
釜揚げうどん。このサイズで小。
おいなりさんがまたおいしいのです。
冷やしうどんと丸天。
日中は暑くなってきましたね。
うどんだけではちょっともったいないので、近くの神社であじさい祭りをしていたのを見物してきました。
あじさいと鯉のぼり。
小高い丘に続くあじさいの道。
色も色々、形も色々。
クロスした鎌の紋が印象的。
神社からの眺め。
甍の波と~。
バイクに乗るとソフトクリームが欲しくなる。
和三盆味。
値千金とはちいせえちいせえ。
四国は何度も来ていますが、何度来てもそのたびにいいところだと思います。
願わくば、あまり目新しいものばかり追い求めずに、この風情が長く残ってほしい。
2019年6月9日日曜日
ごうかく!
ここしばらく体調が優れずあまり稽古に行けなかったので更新もできなかったんですが、今日は審査会ということでひと働きしてきました。
今回の審査は新しい人が多い、特に子供たちがいるということで将来に明るい展望を持てる審査会でしたね。
審査委員長も「目付や足運びが素晴らしい」とおっしゃってくださって、見事全員合格ということでめでたい限りです。
とはいえ、これが終点ではありませんから、これからも上達目指して楽しみつつ励んでいただければありがたく思います。
午後からは先週の勝浦での中央講習会の、伝達講習会。
講師役の先生方は大変に素晴らしい資料を用意してくださって、本当にご苦労様でした。
そもそもが杖道全体の内容を2日間で講習することが大変なわけですが、それをさらに凝縮して伝達するというのは考えてみれば無茶もいいところという感じがあります。
内容については、先年改定された解説書の内容のまま特に何かしら変更があったわけではなく、普段の稽古で注意すべき点を抽出したものと言えばいいんでしょうか。
来週及び来月の講習会に向けて、また地区講習会や全日本大会に向けて、稽古に励みたいと思います。
今回の審査は新しい人が多い、特に子供たちがいるということで将来に明るい展望を持てる審査会でしたね。
突っ立ってるんじゃなくて、号令係ですから。
ちゃんと仕事してますから。
審査委員長も「目付や足運びが素晴らしい」とおっしゃってくださって、見事全員合格ということでめでたい限りです。
とはいえ、これが終点ではありませんから、これからも上達目指して楽しみつつ励んでいただければありがたく思います。
午後からは先週の勝浦での中央講習会の、伝達講習会。
講師役の先生方は大変に素晴らしい資料を用意してくださって、本当にご苦労様でした。
そもそもが杖道全体の内容を2日間で講習することが大変なわけですが、それをさらに凝縮して伝達するというのは考えてみれば無茶もいいところという感じがあります。
内容については、先年改定された解説書の内容のまま特に何かしら変更があったわけではなく、普段の稽古で注意すべき点を抽出したものと言えばいいんでしょうか。
来週及び来月の講習会に向けて、また地区講習会や全日本大会に向けて、稽古に励みたいと思います。
登録:
投稿 (Atom)