2019年4月25日木曜日

せんせい!

稽古場の武道館に古い剣道の本が収められた本棚がありまして、探ってみるとこんな本が出てきました。

剣道居合道杖道高段者名鑑。

奥付によると昭和54年発行ということで、私が生まれる前ですね。
40年前の本ということで、おそらくほぼ全員が鬼籍に入られているでしょうし私が名を存じ上げている方はほとんどいらっしゃらないわけですけども、やっぱり気になるのは杖道の欄ですよね。

ということで、神戸で杖を始めた人間としては一番に気になるこの方。
杖道の部の一番最初に一番大きくぶち抜きで出ていました。

乙藤春雄先生。
白抜きのところは住所とか電話番号とか、
今どきだと考えられない情報が載っておりました。

春雄先生の経歴欄。

中村啓雄先生は杖道の部にも剣道の部にもお名前がありませんでした。
昭和54年当時はまだ称号位に達していらっしゃらなかったのか。


そしてなんといっても、乙藤市蔵先生。

段位では春雄先生のほうが上だった時期があるんですねえ。


それにしても、御兄弟ながらこの風貌の差よ…。

いや失礼しました。
神戸の口の悪い先生には
「春雄先生を初めて見た時は、つるっぱげにカイゼル髭やろ、『なんやこのおっさん!』て思ったで」
なんておっしゃる方もいらっしゃいますが、中山博道先生もですけどお髭はツワモノの証なんですかね?

なにせ春雄先生は剣道でも範士8段でいらっしゃったわけで。

こちらは剣道高段者の一覧から。

この辺りは私も全然詳しくないんですけども、春雄先生は兵庫に移ってからは杖道よりも剣道のほうに熱心だったように伝え聞いてます。

杖は免許を中村先生にだけ出した後は「全部中村君に教えたからあとは彼に聞いてくれ」的なスタンスだったというようなお話をちらっと耳にしたことがありますけども、なにせ又聞きなのでどこまで正確なのやら。
またもう少し突っ込んだところを次の機会にでも先生に聞いてみようかしらん。

(追記)中村先生は「もうそういう時代ではない」と固辞されたため免許をお持ちではなかったそうです。中村先生の直弟子の方からうかがいました。

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