2016年8月7日日曜日

杖道上達講座 その1:足元

杖道人口を増やすにはアクセスを増やさねばならぬ
→アクセスを増やすには有益なことを書かねばならぬ


ということで、しょうもないよしなしごとが中心の、ゆるくかるくおちゃらけがモットーのこのブログでしたが、不定期連載で皆さんの上達の助けになるようなことを書いていってみたいと思います。

主なターゲットは初・2段以下のいわゆる初級者で、そのクラスの人たちが3段4段を目指すにあたってどういう部分をどう直していけばいいのか、現5段であるところの私が思うところを取り上げていきます。
要するに、私自身がやらかした失敗とその反省および指摘事項の積み重ねですね。

もし皆さんの師範方と私の言うことが食い違ったら、当然それは師範のおっしゃることを優先してください。所詮地方の実績も実力もない5段風情が書き散らすことですから。

こんな大きいテーマできるかなあ、とも思いましたけど、
先人の言葉に従ってやってみたいと思います。



さて、第1弾のテーマは足元です。
ちょっとずつ上へ上へと視点をあげていこうかなと。


最初に結論からいうと、杖道における足の形、足の配りは極論すれば3種類しかありません。

1.常の構え
2.やや半身の構え
3.真半身の構え

この3つです。
やや半身と真半身には左右が有りますから、それを別にしても5つだけ。
例外と言えば、返し突きや逆手突きで体をひねった体勢における足の形くらいですけど、これもひねりを解けばやや半身の体勢なのであえて注目はしません。

1つずつ見ていきます。
まずは常の構え。
ポイントは(1)両足が平行であること、(2)両足は1足程度開かれていることの2点。

(1)について、初級者ではかかとが閉じ気味で逆ハの字になっている場合が多いのでそこが注意点でしょうね。
箸の持ち方といっしょで、気を付けないと気づかない、気を付けないと治らない、だけど覚えてしまえば気を付けなくてもできるようになるものです。
ですから気を付けてみてください。治るまで。




次にやや半身の構え。
左右の足の開きに加えて、前後の開きもおおよそ1足分が目安
前後の足の開き具合も大事ですが、左右にも足の開きが必要です。
前から見て後ろ足が前足に隠れているのは不十分ということですね。

後ろ足の確度について教本には「後ろ足つま先を約45度に開き」 とありますが、経験上、「45度だ!」と思って足を開くと、多くの場合は開きすぎて横向きに近くなります。
これは、体が前後に開いてるのにその上に45度で開こうとすると余分に開いてしまうからだろう、と思っています。
ですので、足の開きすぎを指摘された時は「体も足も前向きだ!」と思うくらいでちょうどよくなることが多いようですね。(あくまで個人の感想であり以下略)




次に真半身の構え。
(1)前足は約45度、(2)後ろ足は真横、よく言われるのはこの2点ですけど、隠れて大事なのが「中心線上にいること」です。

これがよくある悪い例。
上の図と比べると中心から外れちゃってるのがわかりますかね。
ここから引き落とし打ちとかを繰り出すと、正中線から外れてしまうであろうことが容易に予想できるわけです。

じゃあこうならないようにするにはどうしたらいいんでしょうか?
答えはこちら。

作図上の都合で多少のズレはあるけどキニシナイ。

前足はカカト、後ろ足はつま先(母指球)を軸に回転させることで、やや半身と真半身は相互に変換できるんです。
というか、突き外し打ちを正しく行うにはこれが必須のはず。
是非1度ずっと中心線をとらえているか確認してみてくださいね。

中心線からずれる人は、大体が前足のつま先を軸に回ってさらに後ろ足を前足に合わせて動かしてしまうようです。
「前足の軸がえーとどっちだっけ、あれ、後ろがカカトだっけえーとえーと」ってなっちゃうあなたは、「とにかく両足で中心線を踏むんだ!」って思えば大丈夫、できます!!きっと。たぶん。おそらく。

ちなみに、常の構えとやや半身の構えも相互変換可能です。
ほらね。
後ろ足を母指球を軸に直線移動・回転させれば互いに入れ替わることがわかるでしょ。
実際には前足を進めて後ろ足は回転だけということのほうが多いですけど。


もし型の中でこの3つと違う足の配りをしていたら「あれ、おかしいぞ?」と思ってくださいね。
構えた時、攻めて出る時、受けた時、捌いた時、どんな時もこの3つのどれかの形をしているはずです。
足の形が違っていたら、それはすなわち型が崩れていることの証です。


…え、抑止打ちとか繰り付けとかはどうなんだって?
じゃあ、はい。
 これが繰り付けを受けたところね。
足の開き具合は若干違うけど、ちゃんと真半身の足配りでしょ。


で、抑止打ちで打ち止めたところ。
逆手の構えで足を前後に詰めただけだって言うことがわかりますね。


最後にもう一度まとめます。
(1)杖道における足の配置は3種類しかない。常の構え、やや半身の構え、真半身の構えである
(2)3つの構えは母指球とカカトを軸とした回転及び直線移動によって相互に入れ替わることができる

次の稽古でちょっと気にしてみると上達の道が開かれるかもしれません。

以上、杖道上達講座第1回でした。

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