2016年4月19日火曜日

みがって

「武道だから厳しく攻めねば」

とかもっともらしい言葉を錦の御旗にして、相手の間合いや調子を鑑みずにやたらに力任せに振り回したり、必要以上に深く突きこんだり、見定める間もおかずに攻め込んだり、そういうのは周りにとって迷惑千万、身勝手極まりなく、百害あって一利なしである。
稽古にならないばかりか怪我の危険があるばかりだ。


打ち付けるような籠手の掬い方をしたり、殴り付けるように水月を撃ったり、そういう杖や太刀の遣い方は「攻めが厳しい」とは言わない。
「乱暴」とか「粗雑」というのである。


私は良い稽古相手がほしいと思うし、良い稽古相手でありたいと思う。


相手が顔をしかめるような使い方をしておきながらしたり顔で「攻めは早く厳しくしないと」などと言うような人間にはなりたくないと思う。

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