2020年9月6日日曜日

せきにん

 以前は「杖と太刀だけ振っていたい、あれやこれやの煩わしいことからはなるべく遠ざかっていたい」と思っていましたけれども、

「段位が上がればそれにつれて責任も役目も増えていくものだ」

「イベントの段取りとかよそ様との付き合いとか、そういうこともしっかりやっていかないとダメなのだ」

ということを、最近になってようやく段々に飲み込めてきました。


先日の審査会での号令なんかもそうですけども、地方の講習会への参加して懇親会で顔をつないで、なんてのもそういう役割に含まれてるし、6段審査を受けようかという段階にもなると避けて通れないんだなあ、やっていかなきゃいけないんだなあ、という心持ちですね。

仕事でも出世しようと思えば面倒な仕事も引き受けなきゃいけないし、たまには残業もしたり取引先に頭を下げたりも必要だし、偉くなれば部下や組織全体への責任が生まれるし、単に手元の書類をさばいてればいいと言うわけにもいかないし、それと同じことと思えば同じことなのかもしれません。


又聞きですけど

「7段8段をもらっても、地元でふんぞり返ってばっかりで杖道のために働くことをしない人がいる。そんな人が高い段位を持っていてもなんの意味もないし、そんな人に高い段位を出すのはおかしい」

と言うような意見が一部の人に向けて出たことがあるんだそうで、それもむべなるかなという気もします。

前にもちょっと書いたように思いますが、ある先生が

「8段とか範士とかいうのは、全剣連杖道を広めるために講師として全国を飛び回ったりそれぞれの地方で普及に努めたり、『全剣連のために一生懸命働いてもらいます』という責任込みで出されるものなんだから、単に年数が来て受験資格を満たしたからと言って受けるような人においそれと出されるようなものじゃない」

なんて意味のことをおっしゃってましたけれど、同じことかなと思います。


そう思って改めて身近な先生方のことを考えると、ずいぶん長いこと色んなお働きをされてきたんだなあと思うし、頭が下がる思いです。

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